先日 Kirk Goldsberry氏のインスタグラムを見ていたら下記の投稿を見かけた。
これは2013−14シーズン以降のNBA選手の非アシストによる3Pショットの成功数とアシストによる3Pショットの成功数をプロットした画像である。
ここからハーデンはアシストを受けずに3Pを決めていること、一方でトンプソンやJJレディック、カイル・コーバー、ダニー・グリーンのような選手はアシストを受けて3Pを決めていることが読み取れる。
ハーデンは自らのドリブルからショットクリエイトしていること、一方で後者の選手はスクリーンなどを利用してパスを受けてキャッチアンドシュートをしていそうだと解釈できる。
同じことをBリーグでやったらどうなるかが気になったので Play by Play のデータを利用して確認してみた。
Play by Playからのアシスト・非アシストの3Pショットの成功数の抽出方法
Play by Play の記録方法は以下のようになっている。
全てがこのパターンでちゃんと記録されていることを前提に、アシスト・非アシストの3Pショットの成功数は以下の方法で抽出可能そう。
- 「3Pシュート○」というテキストが入ってると3Pショットが成功したことが分かる
- 残り時間が少ない順に昇順で並べた場合、「3Pシュート」のひとつ上の項目に「アシスト」があればそのシュートはアシストによる3Pショットの成功であることが分かる
これを利用してアシスト・非アシストのそれぞれの3Pショットの成功数を集計する。
散布図にプロットする
結果は以下のようになった。
アシスト・非アシストのそれぞれの3Pショットの成功数が多い選手名を取り上げて図に表示している。赤字の選手は3P成功率上位5名を表している。
また 青線は切片0の線形回帰直線で、平均的なアシスト・非アシストの3Pショットのライン。この青線より右下にいる選手は非アシストの3Pショットが多い、左上にいる選手はアシストの3Pショットが多いことを表す。
ここから読み取れることは以下のとおり
- 富樫が非アシストの3Pショット成功数が一番多く、アシストの3Pショット成功数に対する非アシストの3Pショット成功数もダントツに多そう。
- 富樫のドリブルとスクリーンを利用したショットクリエイト力が高いことが分かる(千葉がそういうオフェンスを多用していることもありそう)
- 金丸の3P成功数はダントツに多い。また、三河の選手はキャッチアンドシュートが多い(ちなみに三河のチームアシスト数は2位)
- 成功率の高い選手(赤字)はキャッチアンドシュートが多い
- 成功率の高い選手の中でもディージェイ・ニュービルは非アシストの3Pショット成功数が多いのは特筆すべき点と言えそう
- 安藤誓哉とレイヴォンテ・ライスは成功数こそ少ないものの、非アシストの3Pショット成功数の割合が多い
終わりに
以下で引用したツイートおよび自分のツイートに書かれているとおり、ボックススコアなどでは潰れてしまっている情報が Play by Play のデータには色々記録されている。
例えば「Play by Playからのアシスト・非アシストの3Pショットの成功数の抽出方法」でのPlay by Playのデータ例を見ても、どの段階でどの項目がどれくらいに達したのか(例えば 残り何分・何点差で誰がシュートを決めてその選手が何点目の得点を記録したか など)が分かる。
これを見ても Play by Play データを上手く使いこなせるようになると結構面白いことができそう。
Play by Play のデータを上手く使いこなせるようになると結構面白そう。
— tishikawa (@takaishikawa42) March 31, 2021
全く別の話だけど 例えば3Pの成功をアシストと非アシストで分けて見れる。富樫はドリブルでシュートクリエイトする一方、金丸はキャッチアンドシュートが多そうなことが確かめられそう。 https://t.co/ahI5hTBCMh pic.twitter.com/ci9YwI4TF5